大西脳神経外科病院

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明石駅前クリニック
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顔面の痛みとけいれん

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顔面の痛みとけいれんの専門外来

 顔面の痛み(三叉神経痛)と顔面のけいれんは異なる症状の病気ですが、症状を起こすメカニズムが良く似ており、同じ脳外科の手術で治療することができます。
 図のように脳幹からは多くの脳神経がでており、その周りには血管も多く並走しています。若いころはまっすぐの動脈が加齢による動脈硬化により、蛇行して走るようになります。その蛇行した血管が脳神経を圧迫することで、神経の働きに応じた症状が出現します。
 このような病気の代表的なものが三叉神経痛と顔面けいれんです。

 

 

 

顔面の痛み(三叉神経痛)

 三叉神経という顔面の感覚神経を脳動脈が圧迫することで生じる病気で、顔面の激痛を主症状とします。痛みは「電撃がはしる」「ナイフで刺される」と形容され、食事や会話、髭剃り等で誘発されることが特徴です。あごに痛みがあり、歯痛と間違われて歯科で歯を抜かれることもあります。診断は痛み性状の問診と頭部MRIにより神経の圧迫を確認することで行います。治療は内服治療、脳外科手術、神経ブロック、放射線治療の4通りに分かれます。まず初めにテグレトールというてんかん薬による治療を行いますが、ふらつきなどの副作用が強く継続できないことや徐々に効果がなくなってくることも多いです。最も効果的な治療法は脳外科手術であり、全身麻酔で耳の後ろの皮膚を切開し開頭を行い、顕微鏡を見ながら三叉神経を圧迫している脳動脈を移動させて減圧します。通常は術直後から痛みは消失し90%以上の確率で成功します。その他、手術を行えない場合には、神経ブロックや放射線治療を考慮しますが、顔面のしびれの副作用や効果が一時的であることも多く、あまり勧められない治療法です。

 

顔面けいれん

 顔面神経という顔面の運動神経を脳動脈が圧迫することで生じる病気で、顔面の片側の筋肉がけいれんします。まぶたの下のぴくつきから始まり、数年の経過で顔面の片側全体に広がることが多いです。ひどい場合にはけいれんのために目が開けにくくなります。診断は同様に症状の問診と頭部MRIにより行います。治療は脳外科手術とボツリヌスの局所注射の2通りに分かれ、効果的な内服治療はありません。最も効果的な治療法は脳外科手術であり、同様に全身麻酔で耳の後ろの皮膚を切開し開頭を行い、顕微鏡を見ながら顔面神経を圧迫している脳動脈を移動させて減圧します。通常は術直後からけいれんは消失し90%以上の確率で成功します。ボツリヌスの局所注射は、筋肉を一時的に麻痺させるボツリヌス毒素をけいれんしている筋肉に注射する方法です。効果は一時的で治療費用も高額になるため、手術を行えない場合のみ考慮します。

 

外来受診のご案内 

 

 当院では術後の疼痛と整容に配慮した最小限の皮膚切開と開頭を行い、良好な治療成績をあげております。診断は、症状の問診と頭部MRI検査にて短時間に簡単に行えます。片側の顔面の痛みやけいれんがあれば、気軽に外来にてご相談ください。

 

顔面の痛みとけいれんの専門外来
診察日:毎週月曜日の終日 外来担当表はこちら
担当医:髙橋賢吉 先生の紹介はこちら