大西脳神経外科病院

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言語療法室

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言語療法室

【言語聴覚士とは】

 言語聴覚士:STとはSpeech Language Hearing Therapistの略です。1997年に国家資格となりましたが、職業としては約40年の歴史があります。

 言語聴覚士の仕事は、ことばを理解したり話すことが出来なくなったり、うまくコミュニケーションができなくなった方(失語症・運動性構音障害)、またコミュ二ケーション以外に高次脳機能障害(記憶力や注意力、遂行機能などの障害)、認知機能などの障害を患った方に検査や治療など通じて能力の維持向上を目指します。その他に飲み込みが困難になった方(摂食・嚥下障害)に対して個別に応じた方法で治療・訓練を実施します。【日本言語聴覚士協会から引用】

 

【言語療法室内観】

 

 

 

失語症

 一旦獲得された言語機能が、大脳(主に左半球)の損傷によって障害された状態です。話す、聴く、読む、書く、計算、といった言語機能のすべての側面に何らかの障害が現れます。

 

運動性構音障害

 発声や構音に関する器官(舌、唇、咽頭、声帯etc)に運動麻痺が出現し、呂律がまわりにくくなる状態です。失語症と異なり、主に話すことに障害をきたします。

 

 

摂食・嚥下障害

 私たちは食事をする際に食べ物を見て、口の中へ運びます(摂食)。そして噛み砕いて、唾液と混ぜ合わせて、食物を飲み込みやすい形態(食塊)にします。その食塊は舌を使って喉(咽頭)へ送られ、飲み込みこんで(嚥下)、胃に送り込みます。摂食・嚥下障害とは、これらのいずれかの段階で問題が生じることを言います。飲み込みを誤った場合には、窒息やムセ、誤嚥性肺炎となる恐れがあります。

 

吃音症

 発音の滑らかさが損なわれる障害のひとつで、発語時に、音が出ない状態や何回も繰り返したりする症状のことです。

 

吃音外来は担当者不在により2021年7月末で終了となりました。
これまでのご愛顧有難うございました。

 

 

【当院の言語聴覚療法】

 当院は発症直後より、ベッドサイドから評価や訓練を行い、退院時まで専任の言語聴覚士とマンツーマンにて行われます。また必要に応じて退院後も外来にて継続して関わっていきます。

 

 

【コミュニケーション】 

 言語障害(失語症や構音障害)を呈した患者様に物品や絵カードを用いた訓練だけでなく、ジェスチャーやコミュニケーションノートなどの非言語コミュニケーションを導入することにより、日々の生活の中から患者様のコミュニケーション能力を引き出します。

 

 

 

 

【食べること・飲むこと】 

 摂食・嚥下障害を呈する患者様は少なくありません。超急性期より摂食・嚥下機能の評価/訓練を行います。窒息や誤嚥性肺炎の危険があるため食物形態や姿勢などの環境調整はもちろん、PT/OTと連携を取りながら訓練を行います。毎日リハビリカンファレンスを行い、患者様の情報交換をします。

 

 

 

 

 

【嚥下造影検査】 

 嚥下障害を呈された患者様を対象に嚥下造影検査(VF)を実施しております。当院では嚥下障害看護認定看護師と共に機能評価・治療計画立案を実施しています。

 
 

 

 

【鈍音・語音聴力検査】 

 必要に応じて、聴力検査を実施します。年齢を重ねて聞こえにくくなる老人性難聴や、聴神経腫瘍等の脳神経疾患により難聴を呈した方を対象に実施しています。

 

 

 

 

【NST(Nutrition Support Team)】 

 NST委員会(回診)に週1回参加しています。NSTとは医師・看護師・栄養士・薬剤師・言語聴覚士による、経口・輸液・経腸栄養を含めてトータルで栄養サポートを行う多職種の集団(チーム)です。

 

 

 

 

【新人の声】

  誰かの為になれる仕事。専門性が高く、コンピューターには真似出来ない。経験と自分らしさを活かせる仕事を探していました。そんな時、大学の師に教えて頂いたのが言語聴覚士でした。

 言語聴覚士が関わる領域の中で、私が特に興味を持っているのが「摂食嚥下」です。それは一言でまとめられない程多くの筋、神経、環境因子によって成される動作の過程を指します。脳損傷等によりその一部に問題が起き、食事が困難になることがあります。私達は脳画像や神経症候、嚥下音、VF等の検査から障害の原因を推定し、一人一人に適した治療を行います。多くの知識と熟練した技術を求められる険しい道程ですが、その先で患者さんの笑顔を見る事が出来る、やりがいのある領域だと感じております。

 以前は医療と関連の少ない仕事に携わっていました。経験を活かせる分野もありますが、0から学ぶ事が多く、戸惑い、どうすれば良いか分からなくなる事もあると思います。そんな時は一人で解決しようとせず、リハビリテーション科を始めとする大西脳神経外科病院の先輩方のお力をお借りしたいと考えています。チーム医療では一方的に助けて頂くだけでなく、お互いに助け合う事が必要不可欠です。新しいステージで学びを深めつつチームの一員となれる言語聴覚士を目指して日々精進していきたいと思っております。